「ヒトラーに愛された女 真実のエヴァ・ブラウン」
「ヒトラーに愛された女
真実のエヴァ・ブラウン」
ハイケ・B・ゲルテマーカー著
何年か前、NHKでエヴァ・ブラウンの
特集をやっていたことを思い出し、
借りてきました。
とにもかくにも登場人物が多い!
ヒトラーに詳しくもなんともない私が
まず最初に思ったのは、
相関図が欲しい。
あと、地図もあった方が絶対親切。
私みたいな人が手に取ったら絶対にそう思うはず!たぶん。
内容はというと、正直なところ真実はあまり見えてきませんでした。
なぜかというと、いくつもある回想録のそのどれもが信憑性に欠けると
指摘されているからです。
けれど、事実からエヴァ・ブラウンを想像することはできます。
たとえば2度の自殺未遂。
これはヒトラーの気を引くのはもちろんですが、
それよりももっと、絶対に自分を無視させたりはしない、排除させたりはしない
というようなもっと強い感情、かわいいで済ませられないようなものを感じました。
著者はエヴァのことを「因習的な小市民家庭で育った平凡な若い女性だったようだ」
と記述していますが、私もそんな気がします。
これまでのエヴァは、「総統のきわめて薄い影」「歴史上の期待はずれ」等と
言われてきました。つまらない言葉です。
ヒトラーとエヴァは自殺する前日の夜に結婚式をあげました。
そして翌日、エヴァは毒薬で、ヒトラーは拳銃で自らの命を絶ちました。
二人の間にどれくらいの愛があったのかはわかりません。
個人的には正直なところ純粋な愛というものは感じられませんでした。
当初はエヴァがヒトラーに依存し、最後には互いに依存しあう関係。
そんな印象を持ちました。
けれど、多かれ少なかれカップルはそんなものだと思います。
この本の結びの最後にこんな風に書かれています。
「エヴァ・ブラウンはいかがわしくはあるが、歴史に名を残したのである」
何も詳細がわからない以上、妙にしっくりときました。
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