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円城塔「道化師の蝶」

Do    


   第146回芥川賞受賞作を読んでみました。


   まず読み始めて最初に思った事。

   理屈っぽくてくどい

   次に読み進めて思った事。

   やっぱり理屈っぽくてくどい

   でも決して嫌ではない。


   
そしてあらすじは?と聞かれると

   なんと答えてよいのか結構困ってしまう。


   この物語に頻繁に登場する

   エイブラムス氏という男。とりあえず男。

   できうる限り飛行機に乗り、捕虫網で着想を捕まえるのが仕事だという。

   でもこの男、死ぬ先年から子宮癌を患っていたらしい。男???

   そこで私の中ではエイブラムス氏は男装家ということにしておきました。


   こんな風にして、わからないところは自分の好きなように想像して読みました。

   理解する努力は早々に放棄です。

   何かが解りかけては突き放される。捕まえられないのです。


   この物語でエイブラムス氏は、友幸友幸という多言語作家を

   潤沢な資金と人員を投入し追跡したとあります。

   けれど、それはことごとく失敗に終わったそうです。


   私はまるでこの本が友幸友幸だなぁ、と思いました。

   理解しようと読み始めた私はエイブラムス氏で、結局理解するのは無理だった、

   という具合です。

   でも理解できないイコールつまらないではないのです。

   十分楽しめましたし、不思議と読みやすいのです。


   いくつか気に入った言葉があったのですが、その中からひとつだけ。


   次の文は嘘を言っている。前の文は真実を言っている。

   この二文を読み流しても問題はなく、

   生真面目に見つめるならば何かが起こる。


   
こんな風に言ってもらわないと、

   私なら確実に読み流してるだろうなぁ、と思いました。


   決して長いお話ではないので、せっかちでなければ楽しめると思います。


   最後に、エイブラムス氏の死因はエコノミークラス症候群だそうです。

      

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