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映画「春にして君を想う」

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   アイスランド・ドイツ・ノルウェーで

   1991年に製作された

   フリドリック・トール・フリドリクソン
                   監督作品。


   
   
   冒頭まもなく、

   私は”あぁぁぁ”と息を漏らしてしまいました。

   それは農夫だった78歳のソウルゲイルが飼い犬を打ち殺したからです。

   もちろんそれには理由があります。

   農夫をすることに疲れ、その地を離れる決心をしたからです。

   ”身勝手だぁー”って言ってやりたいけれど、言えない。


   ソウルゲイルは都会に住む娘夫婦の家に身を寄せますが、

   上手くいくはずもなく、老人ホームへ行くことを選びます。


   そこで、かつて彼が育った地で知り合ったステラという79歳の女性と再会します。

   彼女は故郷へ戻ること、故郷での死を望んでいました。

   二人は1台のジープを盗み、故郷へと向かいます。

   そしてそれは謎の失踪事件となりました。


   
   なんとも言えない寂しい映画です。

   満たされないとか、希望がないとか、そういうことではなく、

   他の人たちのように楽しいふりは出来ないというか、

   すごく頑固な二人なのかも、と想像しました。

   自分のことは自分でやれる、自分でできる、自分には意思がある、

   だから、最後も自分で決める。


   留まることのほうが、きっと簡単だと思う。

   けれど、二人は老人ホームを抜け出し故郷への旅を選びます。

   言葉は少なくても互いを労わりあいながら少しの時間を一緒に過ごします。


   アイスランドの風景はとても素敵なのだけれどどこか寂しげで、

   老人二人の足取りがより一層、寂しさを感じさせました。


   
   人生は選択の連続で、

   正しいか正しくないかなんてわからないことの方が多いのかもしれない。

   周りに流されることなく、自分で決断するって実は結構すごいこと、かも。

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