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映画「遺体 明日への十日間」

I

「遺体」というタイトルが全てだと思います。


釜石市の廃校に設置された遺体安置所。

汚れたブルーシートに毛布。

遺体には性別・推定年齢・発見場所などが書かれ、

数字が割り振られた紙が貼られている。

どんどん運ばれる遺体は無造作に体育館に

並べられ、ときに乱暴に扱われる。

これは全て現実に起こったことなのだ、と

見せつけてくる。


俳優はいらないんじゃないの?


と私は思ってしまった。

映画はやっぱりどこかきれいなのだ。

どれだけ泥を塗りたくったところで、現実をみせられたところで、それでもきれいなのだ。

私がこの映画から感じ取れなかったもの。それは匂い。

いくら3月の東北とはいえ、死臭があったのではないかと思う。

あれだけのたくさんの遺体が運び込まれてきたのだから。

それとも私の考えが浅すぎで、そんなことは誰も気にも留めなかったのか?

そういう場所だったのだろうか? あの場所は。


同じ震災にあったのに、同じ町に住んでいるのに、何もかもが違う。

私ならきっと思ってしまう… どうして?って。


映画はほぼ遺体安置所で撮影されている。

なんて寂しい場所なのだろうと私は思った。

探されることのなかった遺体もたくさんあったのだろう。

それでも時間は待ってはくれない、どんどん整理されていく。

そしてあの場所は2か月後に閉鎖されたのだ。


映画には答えなんて何一つない。

この先も答えなんて何もないのだと思う。

映画が教えてくれるのはこのような場所があったということだけ。

少なくとも私にとっては。

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